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◆令和5年6月3日(土)梟の会の参加者の一句◆

行々子空に機影の絶えざりき
佐野すずめ

レッスンの帰りは気楽桐の花
稲畑実可子

春時雨遺影の父の機嫌良き
北村季凛
(春時雨遺影の父の機嫌良し)

訳もなく喧嘩せし頃心太
田中優美子

父の日の枕カバーを縫ふ子かな
宮内百花

下町を縫ひゆく電車夕薄暑
松枝真理子

夏つばめ旺ん温泉街閑散
井出野浩貴

◆令和5年5月6日(土)梟の会の参加者の一句◆

土踏まずもて大干潟掴みけり
佐野すずめ

右中間好捕球せり草若葉
板垣源蔵

忘れ物とどけに行くや花海棠
稲畑実可子

妹とたんぽぽ百まで数へけり
(妹と百のたんぽぽ数へた日)
北村季凛

袖通すことなき形見昭和の日
田中優美子

かの競泳選手がコーチ夏来る
(元競泳選手のコーチ夏来る)
宮内百花

声張りて一日車掌子供の日
松枝真理子

荒川の風に吹かれて荷風の忌
井出野浩貴