浜に出て冬日遮るもののなし
西村和子
『句集 窓』 牧羊社 1986刊 より
客観写生にそれぞれの個性を
『句集 窓』 牧羊社 1986刊 より
『句集 知音』 卯辰山文庫 1987刊 より
『句集 窓』 牧羊社 1986刊 より
『句集 系譜』 角川書店 1985刊 より
◆第一句集
[くにしちあき(1949〜)]
帯:行方克巳
序:西村和子
装丁:和兎
四六判並製クータ・バインディング
200頁
国境の村の魔除けのたうがらし
勤勉な汗の匂ひとすれ違ふ
少女のころから フランス語とフランス文化にしたしみ、グローバルな視野を育ててきたちあきさん
日本の風土と生活に根を下ろした今、独自の感性とスタイルを備えたちあきさんの俳句が育ちつつある――
(帯・行方克巳)
◆行方克巳抄出
春風といそつぷ橋を渡りけり
マフラーと詩を贈らるる誕生日
寒夕焼け口中にふと鉄の味
迷ひつつ紋白蝶のまだ迷ひ
コクリコや恋知り初めし頃のこと
青胡桃ひしめき合つて尖がつて
栗割ればモンマルトルの匂ひ立つ
勤勉な汗の匂ひとすれ違ふ
国境の村の魔除けのたうがらし
群れながらてんでばらばら夜の金魚
『句集 無言劇』 東京美術 1984刊 より
『句集 鎮魂』 角川学芸出版 2010刊 より
『句集 系譜』 角川書店 1985刊 より
『句集 晩緑』 朔出版 2019刊 より
『句集 かりそめならず』 富士見書房 1993刊 より