知音 2024年11月号を更新しました
どんぐり 行方克巳 終活の一日どんぐり拾ふなり 九月の机上終活どころではないぞ どんぐりに打たれて馬の瞬しばたたく どんぐり降り止まずよ人の子を抱けば 梨剝いてくるるばかりのひとでいい 柔能く剛を制すてふこと秋の風 狐 ... "知音 2024年11月号を更新しました" を続けて読む
知音 2024年10月号を更新しました
迷 路 行方克巳 水打つて一と日終へたるごとくゐる 朝からバイク疾走金蠅も銀蠅も マンゴ、パパイヤ原色の女達が売る 市場とは物売る迷路ただ暑く 昔ベトコンたりし日焼の眼窩かな ハンモックにまたがつて夜の顔つくる 酒亭の ... "知音 2024年10月号を更新しました" を続けて読む
知音 2024年9月号を更新しました
熱帯夜 行方克巳 落し文むかし洛中洛外図 遠雷や聞こえぬやうに捨て台詞 サングラス身も蓋もなきことを言ふ 汗ひとすぢ虫酸走るといふことの 彼と彼彼女と彼女巴里祭 巴里祭米寿のタップ踏みにけり 暑き日の一日了へたり一日老 ... "知音 2024年9月号を更新しました" を続けて読む
知音 2024年8月号を更新しました
いづれあやめか 行方克巳 傘寿翁蠅虎と共寝して 吾よりも蠅虎の無聊なる 蠅虎胸に這ひずる夢魘かな 山辺の道くちなはの過りたる 蛇殺したる少年に凱歌なき 三人が寄れば姦し菖蒲園 今も別ずいずれあやめかかきつばた 三伏や肉 ... "知音 2024年8月号を更新しました" を続けて読む
知音 2024年7月号を更新しました
初 鰹 行方克巳 虹の色庖丁の色初鰹 初鰹分厚くにんにくたつぷりと 半可通怖めず憶せず初鰹 口ほどになき立志伝初鰹 更衣弛たゆき二の腕ありにけり 衣更へて一寸また老けたまひけり 焠ぐごとく手をさし入るる清水かな 真清 ... "知音 2024年7月号を更新しました" を続けて読む